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2014年10月02日

ステレオタイプで国や国民を見ると過ちを犯す


成功した中国人経営者たちに
京セラ創業者の稲森和夫さんの経営本が
絶賛されているらしい。


なにしろ350万部の大ベストセラー
というから驚きだ。


彼等の一部はビジネスを大成功させ、
その富で別荘を買い、⾼級⾞を買い、
⾼級品を買い集め、世界旅⾏に出かけ、
あらゆる贅沢を経験している。


しかし、どれだけ贅沢をしても、
満⾜が得られず、幸せを感じない。


そんな彼らが稲森さんの本に出会い、
私利私欲を抑え、世のため⼈のために尽くす
『利他の⼼』を知って実践し、
⼈⽣に喜びを感じるという。


これでもかと中国のダメダメ部分、
食品安全性問題やニセモノ天国、
拝金主義で詐欺まがい商法が跋扈という
報道を毎日聞かされる日本人としては、
信じ難い話である。


なぜ稲森さんの本が人気なのかは
別の機会に譲るとして、


「中国人が」という時、自分たちが
ステレオタイプ化した思考に陥っている
ことに気づかされる。


ステレオタイプというのは、
一般的によく見られる属性をもって
全体もそうであると単純化してしまう
考え方のことである。


例えば、「いつも陽気なアメリカ人」、
「酒飲みで大男のロシア人」、
「全員がカンフーの達人の香港人」、
「誰もがサッカー大好きブラジル人」
といった見方である。


国内でも、
「計算高い大阪のオバチャン」とか
「ネクラで無口の東北人」、「カッコつけしいの東京人」
などと言われることがあるが同じことだ。


全体として比較的特徴的とは言えても
例外もウンザリするほど多く、
しょせん何かの判断基準になるような
シロモノではない。


「中国人は」という時も、
そのようなステレオタイプ
の考え方をしがちである。


だが、なにしろ12億人以上もの人口があり、
多民族、多宗教社会の中国である。


全部が全部報道からイメージされるような
人たちであるわけではもちろんなく、
中にはそういう人もいるというレベルである。


自分にも中国人の友人が何人かいるが
ステレオタイプのイメージには全く合致しない、
シャイで誠実な人柄である。


特に中国、アメリカ、ロシアといった国々は
国土も広く、単純化することは危険である。


このような人口の多い大国というのは、
国内にいくつもの国が並行して
共存しているのだと考えるべきなのだろう。


大事なことは、国でも〇〇人でもなく、
要するに個人しだいなのだと思う。


メディア報道というものは、
物事を単純化して分かりやすく伝えたい
と思っているものなので、


受け取る側としては、
ステレオタイプ右翼にされないよう
常に気をつけなくてはならない。





  • Posted by グッドリスナー at 23:55│Comments(1)
    この記事へのコメント
    グッドリスナーさん、いつも「たまりば」のご利用ありがとうございます。
    「たまりば」運営事務局でインターンシップをしている学生スタッフです。
    丁度学校でステレオタイプについての実験をしています。ステレオタイプはかなり厄介ですよね。差別を嫌う人でも起きてしまうというのが恐ろしいです。
    Posted by たまりばスタッフたまりばスタッフ at 2014年10月03日 10:35
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      コメント(1)