プロフィールプロデューサーの独り言

剣道や弓道、馬術などでは
姿勢の良さを非常に重視している。


鍛錬を積んだ熟達者と
始めたばかりの素人の違いは、
姿勢を見ただけで一目瞭然である。


熟達した人は、
背中に一本芯が通っている感じで、
動きの中でもそれを崩さない。


この「姿勢」だが、
見た目の美しさだけでなく、
精神状態に対しても大きな影響が
あるらしい。


マドリッドで行われた実験で、
自身の良い点、悪い点を書かせる
アンケートを取った。


アンケートを姿勢を正して書かせた時と、
背中を丸めてだらしない姿勢で書かせた時の
結果を比較検証したのだ。


その結果、書かれた内容の
項目数に差は無いのに、


姿勢を正して書いた時は
書いた内容に対する確信度が
高いという結果だった。


正しい姿勢でいると、
自分の書いたことに対する
「確かにそう思う」度合いが高かったのだ。


前に喜怒哀楽の表情をすることが、
それぞれの心理状態になるスイッチ
の役割をはたしていることを書いたが、


姿勢の取り方も、心理状態に
大いに関与していることは
否定できない。


こうして見ると、逆に
自分の心理状態をコントロール
したいと思ったら、


表情や姿勢を使ってその心理状態に
持って行けることが可能である
ことがわかる。


剣道などの武道は、
その道の究極の到達点として、


自分自身の心を意のままに
コントロールできるようにすること
を目指しているというのが
理解できるような気がする。