2015年01月03日
当たり前のことを当たり前にこなす官僚力の重要さ
日本の明治維新では、
戊辰戦争こそあったものの
諸外国におけるような大規模な内戦や
流血は比較的少なかった。
さらに明治になって新政府が
次々と政策を実行できたのも
江戸時代の官僚組織が温存され、
それをそのまま利用できたかららしい。
官僚は、あたりまえのことを
あたりまえに遂行し、
破綻をきたさない。
会社組織の官僚化については
度々厳しい言葉をぶつけてきたが、
実は捨てたものじゃない。
それどころかまともな会社運営は
この社内官僚の業務遂行能力に
かかっていることは否定できない。
このことは新興企業とお付き合いすると
実感としてよくわかることである。
振り返って個人の立場から見た時、
この平凡に見える官僚力を身につけている
ことはとても重要なスキルである。
当たり前のことを当たり前に遂行できるから
国家も会社も回っていくのである。
自分の中の当たり前な業務遂行能力を
もっと評価してもいいのではないか。
2014年12月13日
普通だと思っていることが人から見たらすごいスキルなのだ
先日ある会合の懇親会で知り合った人と
話していて、思わず膝をたたいて
賛同したことがある。
その人は超大手の電機メーカーを退職して
農業関係のビジネスを起業した人なのだが、
会社員がふだん会社でやっている
何気ない業務スキルが
違う場所、職場では大変重宝される
という話である。
例えば、業務報告資料や申請などの書類作成、
各種申告や手続きの業務、
報告書やプレゼン資料の作成等々。
ある程度以上の規模の会社では、
日常どこの職場でも普通に行われ、
特に高いスキルが必要であるとも思われていない。
だが、だが一歩会社員の世界から出ると
日常的にそのような業務をやっていないため、
そのような事務スキルが
すごいと高く評価される世界もあるのだ。
自分も以前、補助金申請の書類を作成し、
一回の申請で承認されたことがあるが、
書類作成を代行業者に依頼する人が多いと聞く。
だが、毎日のように業務報告や申請書類、
プレゼン資料を作っていた人間にとっては
そんな申請業務は「お茶の子の作業」であって、
それを高い報酬(20万円~70万円)で
人に委託する人がいるなんて
信じられないことだ。
あんなに簡単(自分の場合は3日くらいで作成)なのに
何で自分でやらないのだろうと思った。
しかし、日常的にそのような事務的な作業と
無縁な人や職場の人にとっては、
魔法のように思えることらしいのだ。
別に自慢話が目的なのではない。
どんな人でもその世界で
キャリアを積んできている人には
本人が気づかないだけで必要な人から
見たらすごいスキルが蓄積されている
ということなのだ。
それなのに、退職や転職などで
そんなすごいスキルを捨てて、
不慣れな新しいこと(資格取得など)を
身につけようとするのは実にもったいない。
付け焼刃でない本物のスキルは、
日々積み重ねてきた平凡な仕事の中にこそある。
そんな宝物を掘り出して、
誰かのために使ってあげなければ
浮かばれないではないか。