プロフィールプロデューサーの独り言

意外な大差で否決された
スコットランドの独立是非住民投票、


日本では考えにくいことだが、
独立とか自分たちの国家ということを
あらためて考えさせられた。


他国のことであり、外野の人間が
とやかく言うことは出来ないが、


そもそも国家って何なんだろうと
あらためて考えさせられた。


自分は高校の教科書などで
使用される「世界歴史地図」を
眺めるのが好きだ。


ナショナリストは、
よく領土、領土と声高に主張するが、


今の国境になったのなど歴史的には
つい最近のことである。


元々民族も宗教も言語も異なる
地域に様々な理由を経て国家が
成立している。


わが日本とて、北海道や沖縄が
日本という国家の一部になったのは
そんなに遠い昔のことではない。


自分にとって不思議に思えるのは、
国家としての成立を、
住民投票で決められるものなのか
という点である。


日本の場合は、ほとんどの地域で
日本人しか住んでいないので現実感がないが、


かりにある島の住民の過半数が
たまたまここ数百年の間に
外国から移住した人たちだったとして


その人たちが自分たちの国家を持ちたい
となって、住民投票を行うとしたら
どう考えればよいのだろう。


さらにその結果として、
独立派賛成多数で島の独立が可決されたら
日本政府はこれを認めるのだろうか？


日本ではそんな状況は今後とも
出現しそうもないが、


外国には歴史的経緯で
多民族集団が複数存在しながら
一つの国家を形成している
なんてことはざらにある。


そんな国で住民投票を行えば
たくさん新国家が誕生するだろう。


別にそうした地域の独立に
異議を唱えているわけではない。


しかし、全体利益と部分利益が一致しない
問題に対する意思決定のあり方については、


何が最善の方法なのかよくよく
考えてみたいというだけである。


米軍基地の問題、
原発事故の除染最終処分場の問題、


もっと卑近なところでは、
ゴミの処理工場の建設場所などに
通じるところがあると思っているからだ。