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2014年08月08日

働かないオジサンたちにも言い分がある


「働かないオジサン」、
どこの職場でも多く見かける
ようになったよね。


午前中はパソコンを眺め、
午後はどこへともなく出かけて行き、
そのまま直帰、
そんな人はとても多い。


以前にもそのような人たちは
いたけれども、
高年齢者雇用安定法改正の施行
以後は特にふえた。


企業からすれば、
与えるポストも無く、
本来は60歳の定年で
お引き取り頂けていたものが、


この改正法のスタートで
65歳までの雇用が義務と
なってしまった。


やむなく雇用を継続する以上
待遇は現役時代の20~40%、
ポストもなし。


一方、当のオジサンたちも
年金支給年齢の65歳まで
食いつながなくてはならず、


さりとてその間だけ新しい会社に
就職というのもなあ、
という状態。


雇う側も雇われる側も
制度だから仕方なしとして
働くことになる。


そんなだから必然的に
「働かないオジサン」に
なってしまう。


かつての「窓際族」とは異なり、
企業側のタテマエとしては、


長年の経験と知識を活かして
あと少し会社に貢献をしてください
だが、ホンネは違う。


日本の雇用形態は、これまで
定年制とか実質的な定年の
役職定年や出向転籍などで
維持されてきたが、今は雇用延長で
おかしくなってしまった。


企業としては高い報酬を払い、
責任のあるポジションにつけることは
やろうと思えばできるが、


そうすると組織の新陳代謝が滞り、
現役バリバリの30代、40代のやる気
を削いでしまう危険がある上に
ポストの数だって足りない。


まったく企業としても厄介な問題
というのが実際のところだろう。


一方で、働かないオジサンたち
にだって言い分がある。


会社に残ったってどうせあと
数年、先に何かがあるという
わけではない。


しかも健康寿命(寿命ではなくて
アクティブに活動できる期間)
には限りがあるので、


もう現役バリバリの時のように
働く心境にはなれないのだ。


しかし、国が年金の支給開始年齢を
延ばしてしまった以上、
少なくとも5年間くらいの収入は
確保しないといけない。


家にいれば奥さんや家族に
邪魔もの扱い。


ジムやサークルに行っても
老人とオバサンばかりで
面白くない。


そんなわけで
「仕方なしに」会社に行く。


とにかく年季が明けるまで
仕事をしているフリをして凌げば、
やっとお役御免になる。


うーん、こんな状況じゃ
働かないオジサンになるのも
無理はないよな。



でも、こんなのって
何か間違っていると思う。


仕方なく雇用を延長する企業も
仕方なく働くオジサンたちも
ともに時間とカネのムダじゃないか。


もっと違う方法があるのでは
ないのか。


前にも書いたけど、
高年齢者の働き方の選択肢
が今はまだ少なすぎると感じる。


組織にこだわらない
時間の拘束度が低い
働き方がもっとあっていいし、


高年齢者だからできる
新しいビジネスを支援するのも
いいと思う。


今さら起業してあくせくしたくない
という高年齢者は多かろうが、
それも固定観念。


働くこと=あくせく
ばかりではない。


そもそも現役時代ほどの
収入を必要としないのなら


ゆる~いビジネスなら
いくらでもあり得ると思う。


研究によると経験豊富な
高年齢になってからの起業は、
成功率がとても高いのだそうだ。


60歳を過ぎたらもうそんなに
シャカリキに働きたくないという
人は多いが、少々の固定収入は欲しいし、


毎日何もすることがないのも怖い
という人はとても多い。


国としても福祉負担の増大を考えれば
支援すべき対象から


税金を払う側になってくれるように
手助けすることの方が得策だろう
と思うのだが。




  • Posted by グッドリスナー at 17:30│Comments(0)
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