小4なりすまし政治サイト事件について思うこと

グッドリスナー

2014年11月25日 17:00


「小4なりすまし政治サイト事件」というのは、
「なぜ今衆院解散なのか」という疑問を
投げかけていた政治サイトが、


実は大学生が小学校四年生になりすまして
自身の意見を発信していたサイトだった
という事件である。


安倍首相は自身のフェイスブックで
「批判をされにくい子供に成りすます卑劣な行為」
と批判している。


この批判は至極もっともで、
政治に対するいかなる批判もあって然るべきだが、
アプローチに偽りがあっては何の意味も持たない。


それにしてもこの事件、
顔の見えないネット的アプローチの限界
をまざまざと見せつけていると思う。


ブログやSNSにはプロフィール欄があるが、
あそこに記載されていることが真実
という保証はどこにもない。


ネット上では、人はどんな人物にも成り得るし、
成りすまして発言をすることも可能である。


実名尊重のフェイスブックなどもあるが、
このあたりがネットというバーチャルな
世界の限界である。


自分はメディアの報道を信用せず、
ネットの情報でバランスを取るタイプの人間だが、
このネットの限界に対してはいつも留意している。


しかしこうしたネットの限界については、
自分はメリットもあると思っている。


それは、リアルに会って話すことの価値が、
相対的に高まっていくからである。


よくネット社会が進化することで、
「営業」なんていう仕事は絶滅するのでは
という人がいるが、それは全く逆なのである。


人と人がリアルに会う、話をすることは
ネットにはない偶然性や意外性があり、
感覚やインスピレーションなど含め
ネットなど遠く及ばない。


むしろネット社会になればなるほど
リアルなコミュニケーション力の相対的価値は
高くなるのだ。


人間が機械ではなく血の通った生き物であるかぎり、
現実の人間からの影響は排除できないし、


バーチャルな情報が増えれば増えるほど
「この人なら」といった理屈ではない感覚的なものに
信を置くようになる。


そんなわけで、自分のブランドを磨いて
対人コミュニケーション力を高めることは
とても価値があるのである。




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