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2015年01月17日

南国東南アジアでカツラを売るには


日本国内では当たり前に売れていて
市場が成立している製品でも
ところ変われば全く売れていないもの
というのは確かにある。


たとえ話でよく使われる
「北極圏で冷蔵庫を売る」とか
「未開の国で靴を売る」は
空想の話だが、


東南アジアでのカツラの販売は
実際これから市場が立ち上がってくる
段階にあるらしい。


東南アジアは、その蒸し暑い気候、
現地の人にとっては高価であるなどの理由から
カツラの市場としては空白地帯だったようだ。


だが、洗髪する際の水質の悪さなどから
薄毛に悩む人は多く、
最近の経済成長による中間所得層の増大から
急速に市場としての期待が高まってきた。


しかし、潜在ニーズはあっても
それだけで事業が成功するほど
新規市場は甘くない。


そんな中、東南アジアでの事業拡大を目指す
アートネイチャー社の戦略は、
一に品質、二にサービスの質、
そして三にホスピタリティ
だという。


カツラは人毛がベストだが、
それだけだとメンテナンスが大変だし、
安価な化繊のみだと「いかにもカツラ」
になってしまうのだとか。


そこを熟練工が一本ずつ丁寧につくることで
ホンモノに近い品質にしている。


サービスでは専門のヘアスタイリストが
顧客の相談に乗り、
ただの増毛ではない美しさの演出の
手助けする。


そして最も重要かつ難しいのが
ホスピタリティ。


来店するお客は、
髪の毛の悩みだけでなく、
家庭や職場、人生の悩みなども
販売員やスタイリストに話をしていく。


それに暖かく応えるのが
ホスピタリティなのだ。


ホスピタリティは際限がなく、
とても難しいサービスだと思うが、
これこそが価格が高くても顧客に
購入してもらえる最大のカギだと思う。


モノやサービスを売るということは
一見、物品や労務を買ってもらっている
ように見える行為だが、


実はもっと別の大切なものを
顧客は買っている。


知人にランドセルの通販を個人で
やっている人がいるが、


その人は量販店と同じ物を
量販店より高く売っているにもかかわらず、
量販店以上にたくさん売っている。


ではなぜ売ることが出来るのかというと
顧客に対しホスピタリティを提供し、
顧客がそれに共感をしてくれるからなのだ。


その人はただランドセルを売るのではなく、
メールで子育てお母さんの相談に乗ったり、
代償を求めない暖かい心の対応を実践している。


顧客はその販売者の気持ちに共感し、
どうせ買うならその人からとなっている。


新しい土地で、その土地には無い
新しい物を売ろうとする時、
品質やサービスにだけ注力しがちだが、
実はホスピタリティこそが最強の武器なのだ。


アートネイチャーがその点を忘れず、
共感者をたくさん作ることが出来れば
きっと事業は成功するだろう。




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