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2014年10月08日

人間の購買行動の不思議さ


人間の損得勘定というのは、
まったくもって合理的にはできていない。


人間は本質的に損をすることが大嫌いであり、
目先の損をしないためなら
大きく得をすることすら諦めてしまう。


これは慎重だからという理由ではなく、
日々の情報判断のプロセスで、


評価判断をする際に論理よりも感情で
判断していることによる。


特に短期的利益と長期的利益が
相反する場合、感覚で捕捉できる
前者を選んでしまう。


私見だが、日本人には特に
この傾向が強いように感じる。


超低金利時代になっても
相変わらず元金保証の定期預金の方が
投資よりも日本では人気があるのは、


定期預金なら絶対損しないが
投資は安全な商品でも僅かながら
リスクがあるからだろう。


しかし長期間定期預金のままにした場合、
物価上昇が金利を上回れば
実質目減りしてしまう。


でも人にとっては先々のことは
イメージできないので、
目先のリスク回避の方を重視してしまう。


価値判断における金銭感覚についても
これと似たところがある。


わずか10円安い商品を買うために
遠方の店まで出かけるのに、


ちょっとした臨時収入があると
その何十倍もの金額を無駄遣いしてしまう。


人間は、常に自分が合理的な、
あるいは論理的な価値判断をしていると
考えたがるが、実際は全くそうでない。


だが、だからこそ世の中の商売は
成り立っているとも言える。


人が物を買うという行動は、
対象物の実体価値よりも自分が感じる
感情価値に対して行われる。


だから売る側としては、
広告屋セールストークで
この価値を高めてやれば売れるのである。


そうでなければ世の中には
スペック表だけあればなんでも
売れることになってしまう。


販売上手といわれる人や企業は、
この感情価値を高める方法が極めて
巧みである。


そしてさらに人間は、
高いお金を出して購入したものは
価値あるものと思いたい心理が働く。


いわば「後納得」だが、
世の経済はそれがないと成り立たない。




  • Posted by グッドリスナー at 12:00│Comments(0)
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