2014年05月30日
ブロッコリーの上の青カエルは何を思う
先日、業務請負を受けている会社の
仕事で、宮城に行くことがあった。
ブロッコリーの収穫に立ち会ったのだが、
作業の農家の方が呼ぶので行ってみたら
ブロッコリーの上にきれいな緑色の
カエルが鎮座していた。
気持ち悪いという人もいるかも
しれないが、カエルはブロッコリーの
近くに来る小さな虫を狙ってのことであり、
小さな虫が来るということは
それだけ安全な野菜であるということ。
でも、自分が思ったことは
まったく別のことである。
10年前に父が亡くなった時、
病室に姪の書いた絵が飾られていた。
姪は大学で美術を専攻していて
彼女から見て祖父の病気快癒を
願ってのプレゼントである。
その絵の題材が、
つゆ空を見上げて何かを
思っている青カエルだったのだ。
人の記憶というものは
何かとセットでしまい込まれている
ことが多いもので、
自分はこのシーンを見て
父のことを想い出した。
父は結局回復することなく
その三週間後に亡くなってしまったが、
病院のベッドで、じっとその絵を見ていた
父の姿が印象的だった。
青カエルはブロッコリーの上で
じっとしていて全く動かないが、
何かをじっと考えているようにも見える。
他愛のない写真だが
そんなことを連想している自分は
過去の引き出しの一つを
開けていたのかもしれない。
Posted by グッドリスナー at 16:00│Comments(0)