サラリーマンのメンタルヘルスの難しさ

グッドリスナー

2014年10月14日 11:49


ここ数年、メンタルヘルスという言葉を
頻繁に耳にするようになった。


会社や公共団体での仕事がハードになり、
「うつ病」などの症状を訴える人が増えたためだ。


しかしこのメンタルヘルス、
雇用者の側から見ると


本当に病気なのか、職場に問題があるのか、
それともただの怠け者なのか
判断が難しい。


「うつ病」の診断基準じたいも
他の病気と違って自己申告に頼るしかなく、


アメリカの精神科学会がつくったハンドブックの
一定のチェック項目を満たしたら
「うつ病」と診断される。





診断がマニュアル化されるのは
仕方がないが、


本来改善すべき問題のある
職場環境や、


重篤な「うつ病」がその中に埋もれ、
改善や治療が十分になされない
ことは問題である。


ただ通常の病気なら症状が治まり、
ほぼ治癒の必要がない状態になれば


医学的には治癒と言えるが、
メンタルヘルスの場合は、


職場で求められるレベルのパフォーマンス
を発揮できて初めて治癒=職場復帰といえるので
その差が大きい。


ことメンタルヘルスに関しては
他の病気と異なって、


職場ごとに治癒の物差しが変わる
ことを理解する必要がある。


となれば、受け入れる職場の側も
戻ってきてはい元通りの仕事という
受け入れ方ではなく、


職場全体での対応が求められる
ようになったといえる。


あるいは職場それ自体に問題がある場合、
上司のパワハラやセクハラ、
同僚や部下の問題もチェックできるシステムが
必要になってくる。


古い人は、そんな問題はいつの時代もあり、
俺たちはそれを乗り越えてきたというだろうが、
今は時代が違う。


そして経営者自身も変わる必要がある。


ベンチャー社長はハイテンションだが
会社の規模が大きくなれば
それではブラック企業化する。


逆に伝統のある大手企業のサラリーマン社長は
「うつ病」と隣り合わせである。


会社ごと、職場ごとにどの物差しを選ぶのか、
皆で考える必要がある。