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2015年01月20日

年功序列か成果主義か 若い人のホンネが面白い


「年功序列の日本企業はダメ、
アメリカ型の成果主義が素晴らしい」という風潮は
以前よりずっとトーンダウンしている。


だが、今の若手ビジネスマンたちは
実際にどう思っているのだろうか?


アイ・リサーチ社が20代の男性会社員200人に
どちらの会社の方が自分が幸せになれると思うか
アンケート調査を行った。


その結果は、
「能力主義・成果主義」派 62.0%
「年功序列」派 38.0%
だった。


最近の若い人は安定志向、保守的と言われるが、
ちょっと意外な結果である。


「能力主義・成果主義」派の言い分は、
頑張り甲斐がある、成果を認めてもらえる、
無能な年長者が会社をダメにする
というものが多い。


一方で、「年功序列」を支持する人は、
安定が一番、将来の計画がたてやすい、
能力主義は評価する人によって変わる、
ギスギスした職場は嫌だなど。


しかし、能力主義=安定志向かというと
それはそうではなくて、


幸せになれそうだと感じる働き方はどっちか
という問いに対しては、


「給料は安いけど終身雇用(正社員)」が68.5%
「給料は高いけど有期雇用(非正社員)」が31.5%
と断然安定志向なのである。


傾向を一言にまとめれば、
「給料は安くとも、終身雇用を前提にした環境で、
成果・能力に応じた評価をしてくれる会社で働きたい」
ということになろう。


それはそれで悪くは無いが、
成果主義・能力主義が機能するためには
公正かつ多面的な評価が前提である。


だが、実際の評価会議の内容はその真逆で、
まあお粗末なものである。


そもそも成果主義・能力主義の評価には
評価する側が圧倒的に優秀であることが必要だが、
事実は全くもってそうではない。


目標設定に対する達成度合などの
評価手法も取り入れてはいるが、
多くの場合、目標設定自体が公正ではない。


巧妙に低い目標を設定したり、
営業など余裕のある時に隠し玉(受注案件)
を用意しておいて
目標をクリアしてみせたりなど
日常茶飯事のことである。


一方で年功序列の最大の弊害は、
言うまでもなく働かない中高年社員を
量産することで、
若い人のやる気を削いでいることである。


どちらの制度も一長一短、
一概に結論は出せないが、


私見としては能力主義と年功序列、
二本立ての制度にして選択制とし、


両制度間を行き来できるようにするのが
望ましいと考えている。


評価の部分は、上司だけでなく、
同僚や部下の評価も取り入れるべきで、
それはパワハラの防止にもなると思う。




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    Posted by グッドリスナー at 17:00│Comments(0)働き方
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