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2014年10月27日

山形市の「届かなかった119番」を見て


山形市で起きた救急車の非出動問題
についての特集番組を見た。


一人暮らしの若者が体調不良で
救急車を呼ぶため電話をしたが、


受付けた担当消防官とのやり取りの結果
出動が為されず、結果として
数日後死亡し、遺体で発見されたという
問題である。


この問題を巡り、遺族は担当官の
判断過誤による死亡だとして、


管轄する市当局に謝罪を
求める訴訟を起こした。


番組では、当時5台ある救急車はすべて
スタンバイ状態であったことも含め、
6分以上の電話でのやり取りの録音が
放送された。


救急車に対する出動要請に対する出動の判断は、
担当官と補佐役に委ねられており、


当日の判断が適切であったかが
争点になっている。


報道というものは常に全体の一部分であり、
制作者の意図も含まれるから、


ここでどちらがどうすべきだった
とかを論評するつもりはない。


出動していたら命が助かったのかも
今となってはわからないことである。


そもそも救急車の出動要請に対する
出否の明確な基準はなく、


どこの消防でも概ね消防当局の判断に
委ねられているが、


消防によってはどんな場合でも
100%出動すると決めているところもある。


消防によって要請=出動とはならないのは、
救急車の出動要請の半数以上が
結果としては軽微な、自力で病院に来られる
案件であることによる。


つまり、100%出動要請に応じてしまうと
いざという時救急車が足りなくなったり
することも考えてのことだ。
(ただし山形市の事例はこれにはあてはまらない)


119番には、「歯が痛いので来てほしい」とか
「深爪をしてしまった」程度での要請もあるという。


ここで自分がいつも疑問に思うことは、
どうして救急車を有料化しないのだろうか
ということだ。


米国など州にもよるかもしれないが、
救急車は基本的に有料で、
呼ぶと結構な金額を取られるそうだ。


かりに火災の場合であっても有料
というから驚きである。


日本でもそうしたらどうかなどと言うと
「貧乏人は救急車も呼べないのか」
と反論が出そうだが、


これに対して米国では火災保険の加入が
自動車保険のように徹底していて、


実際の出動費はそこから
支払われるらしい。


少子高齢化により、救急車の出動回数は
増えるばかりである。


本当に出動が必要な場合のために
日本でも有料化は真剣に議論すべき
時が来ている。




  • Posted by グッドリスナー at 12:00│Comments(0)
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